高齢の親の家が汚れてきた…家族ができることと掃除のサポート方法
高齢の親の家が汚れてきた…どうしたらいい?
以前はきれいだった親の家が、久しぶりに訪ねてみると、なんとなく汚れている。
床にホコリがたまっている、キッチンの汚れが目立つ、お風呂やトイレの掃除ができていない、物が増えて歩きにくくなっている。
このような変化に気づくと、家族は心配になります。
「掃除をしてあげたほうがいいのでは?」
「このままでは健康や生活が心配」
「でも、親に掃除をすると言うと嫌がりそう」
そんな悩みを抱える方も少なくありません。
高齢の親の家が汚れてきたときは、いきなり家中を片付けるのではなく、まずなぜ掃除ができなくなってきたのかを考えることが大切です。
年齢とともに体力が落ちたり、掃除そのものが負担になったりすることがあります。
また、物が増えて掃除しにくくなっているケースもあります。
この記事では、高齢の親の家が汚れてきた理由と、家族ができること、掃除をサポートする方法について詳しく紹介します。
高齢の親の家が汚れてきた主な理由
1.掃除に体力が必要だから
掃除は、見た目以上に体力を使う家事です。
掃除機を持って部屋を移動する、床を拭く、浴室を洗う、家具を動かすなど、さまざまな動作があります。
高齢になると、以前は簡単にできていた掃除でも、「疲れる」「時間がかかる」と感じるようになることがあります。
その結果、掃除の回数が少なくなり、汚れがたまりやすくなります。
2.かがむ・立ち上がる動作が負担になるから
床掃除やお風呂掃除では、かがんだり立ち上がったりする動作が多くなります。
こうした動きが負担になると、「今日はやめておこう」と掃除を後回しにすることがあります。
特に浴室やトイレなど、狭い場所で無理な姿勢をとる掃除は、本人にとって大きな負担になる場合があります。
3.高い場所や重い物の掃除が難しくなるから
高い棚や照明の周辺、エアコン周りなどは、掃除するために手を伸ばす必要があります。
また、大きな掃除機やバケツ、家具などを動かすことも簡単ではありません。
「掃除をしたくない」のではなく、危ないからできない掃除が増えていることもあります。
4.物が増えて掃除しにくくなっているから
長く暮らしている家では、衣類、食器、新聞、趣味の道具、日用品などが少しずつ増えていきます。
物が多くなると、掃除機をかける前に物を移動させなければなりません。
そうなると、「片付けるだけで疲れる」「掃除までできない」という状態になってしまいます。
5.一人暮らしで家事の負担が大きくなっているから
一人暮らしの高齢者の場合、掃除、洗濯、買い物、ゴミ出しなど、すべてを一人で行う必要があります。
以前は問題なくできていても、年齢とともに少しずつ負担が増えることがあります。
家族が離れて暮らしている場合は、変化にも気づきにくいため、久しぶりに実家へ帰ったときに初めて気づくこともあります。
まず家族が確認したいこと
親の家が汚れてきたからといって、すぐに掃除を始める必要はありません。
まずは、「どこが大変になっているのか」を確認してみましょう。
たとえば、
- 掃除機をかけなくなった
- トイレ掃除ができていない
- お風呂掃除が負担になっている
- 洗濯物がたまっている
- キッチンの汚れが目立つ
- ゴミ出しが大変そう
- 床に物が増えている
などです。
家の中を見ながら、親が困っていることを見つけることがポイントです。
家族ができる掃除のサポート方法
1.一緒に掃除する
親に「掃除してあげる」と言うより、
「一緒に少し掃除しようか」
と声をかける方法があります。
親ができる掃除は本人に任せ、家族は大変なところを担当します。
例えば、親はテーブルを拭き、家族は掃除機をかけるという分担でも構いません。
本人の「自分でやりたい」という気持ちを大切にしながら、無理のある部分だけを支える方法です。
2.危険な掃除は家族が担当する
高い場所や重い物を動かす作業は、家族が担当する方法があります。
例えば、
- 高い棚の掃除
- 照明器具周辺の掃除
- 家具の移動
- 重い掃除機の運搬
- 大きなゴミの整理
などです。
親ができることまで全部取り上げるのではなく、危険な作業だけを代わるという考え方が大切です。
3.掃除しやすい環境を作る
床に物が多い場合は、掃除をする前に整理することも大切です。
ただし、家族が勝手に物を捨ててしまうのは避けましょう。
親にとっては不要に見える物でも、大切な思い出の品や、今後使う予定の物かもしれません。
「これは使っていますか?」
「ここに置くと掃除しやすそうだけど、どうしますか?」
と確認しながら進めることが大切です。
親が「掃除は自分でできる」と言ったら?
高齢の親を心配して掃除を手伝おうとしても、
「まだ自分でできる」
「人に頼む必要はない」
と言われることがあります。
この場合、無理に説得するのではなく、本人の気持ちを尊重することが大切です。
例えば、
「全部お願いする必要はないよ。大変なところだけ手伝うよ」
「高いところは危ないから、そこだけ私がやるね」
「お風呂掃除は大変だから、今回は私がやっておくよ」
など、本人のできることを奪わない伝え方をするとよいでしょう。
「汚いから掃除しよう」ではなく、**「安全に暮らすために手伝う」**という伝え方もポイントです。
家族が遠方に住んでいる場合はどうする?
親と離れて暮らしている場合、毎週実家へ掃除に行くのは難しいものです。
仕事や子育てなどをしながら、遠くの実家へ通い続けることは家族にとっても大きな負担になります。
そこで、
家族は定期的に電話する
訪問できるときに大きな掃除をする
日常的な掃除は家事代行などにお願いする
といった役割分担を考えてみましょう。
家族ができることと、外部にお願いすることを分けることで、無理なくサポートを続けやすくなります。
高齢の親の掃除には家事代行も選択肢になる
「親の家を掃除したいけれど、自分では毎回行けない」
「親が掃除をするのが大変になってきた」
「定期的に家をきれいにしてほしい」
このような場合は、家事代行を利用する方法もあります。
家事代行では、サービス内容に応じて、
- 掃除機がけ
- 床掃除
- トイレ掃除
- 浴室掃除
- キッチン掃除
- 洗濯
- 整理整頓
などの日常的な家事をお願いできる場合があります。
すべての家事を任せる必要はありません。
「浴室掃除だけ」
「掃除機がけだけ」
「月に数回だけ」
など、必要な部分から利用することもできます。
家事代行とハウスクリーニングはどう違う?
高齢の親の家の掃除を考えるとき、「家事代行とハウスクリーニングのどちらがいいの?」と迷う方もいます。
一般的に、日常的な掃除を継続してサポートしてほしい場合は家事代行、大掃除や専門的な清掃を依頼したい場合はハウスクリーニングを検討する方法があります。
例えば、
毎週の掃除機がけやトイレ掃除
→ 家事代行
長期間掃除していない浴室の徹底清掃
→ ハウスクリーニング
というように、目的によって使い分けを考えるとわかりやすくなります。
実際の対応範囲は事業者によって異なるため、依頼前にサービス内容を確認しましょう。
掃除だけでなく「生活の変化」にも目を向ける
親の家が以前より汚れてきた場合は、掃除だけの問題ではないこともあります。
例えば、
「料理をしなくなった」
「洗濯物がたまっている」
「買い物に行く回数が減った」
「ゴミ出しができていない」
「以前より外出しなくなった」
など、ほかの生活面にも変化がないか確認してみましょう。
一つの変化だけですぐに何かを判断する必要はありません。
ただ、複数の変化が重なっている場合は、家事だけでなく生活全体について、家族で考えるきっかけになります。
必要に応じて、介護や福祉の相談窓口など、家事以外の専門機関への相談も検討しましょう。
高齢者の家を掃除するときに注意したいこと
勝手に物を捨てない
家族から見ると不要に見える物でも、本人にとって大切な物があります。
特に写真、手紙、趣味の品、思い出の品などは、処分する前に必ず本人へ確認しましょう。
無理に家中を掃除しない
一日で家中をきれいにする必要はありません。
今日はリビングだけ、次はキッチンだけというように、場所を分ける方法もあります。
高い場所や危険な場所は無理をしない
踏み台や椅子に乗って高いところを掃除するなど、危険を伴う作業は無理をしないことが大切です。
家族や外部サービスに依頼することも選択肢になります。
「汚れてから」ではなく、早めにサポートを考える
高齢者の掃除では、家がかなり汚れてから一気に片付けるよりも、負担が増えてきた段階で少しずつサポートを取り入れる方法があります。
例えば、
「月に1回だけ家族が掃除する」
「週に1回、家事代行を利用する」
「浴室だけ外部サービスにお願いする」
などです。
早めに支援を取り入れておけば、家族が毎回大掃除をする必要も減らせます。
親が「掃除ができなくなったから頼む」のではなく、これからも安心して暮らすために必要な家事をサポートしてもらうと考えると、サービスを利用しやすくなります。
家事代行17年の経験から感じる高齢者の掃除
家事代行を17年経験してきた中でも、高齢者のお宅では「掃除が嫌いなのではなく、掃除が以前より大変になっている」というケースがあります。
床掃除、お風呂掃除、高い場所の掃除、家具の移動など、年齢とともに負担が増える作業は少なくありません。
だからこそ、親ができることまで無理に奪う必要はありません。
本人ができることは続けてもらい、難しい部分だけを家族や外部サービスが支える。
このような方法なら、親の気持ちを大切にしながら、暮らしの負担を減らすことができます。
家事代行を利用することは、「何もできなくなった」ということではありません。
安心して生活を続けるためのサポートのひとつです。
こんなときは家族で一度話し合ってみましょう
次のような変化がある場合は、一度親の生活について話し合ってみるとよいでしょう。
- 家の中にホコリや汚れが目立つようになった
- 浴室やトイレの掃除ができていない
- 洗濯物がたまっている
- 床に物が増えている
- 重い物を持たなくなった
- 掃除や買い物について「大変」と話すようになった
- 家族が何度も実家へ掃除に通っている
大切なのは、問題が大きくなるまで待つことではありません。
「最近どう?困っていることはない?」
と話すところから始めても十分です。
まとめ|高齢の親の家が汚れてきたら、責めずにサポートを考えましょう
高齢の親の家が汚れてきたときは、「掃除をしていない」と責めるのではなく、まず「なぜ掃除が大変になったのか」を考えることが大切です。
高齢になると、体力の低下や姿勢の負担、重い物の持ち運びなどによって、今までできていた掃除が少しずつ難しくなることがあります。
家族ができることは、すべての掃除を引き受けることではありません。
一緒に掃除をする、危険な作業だけ代わる、物を整理して掃除しやすくする、家事代行などを利用するなど、さまざまな方法があります。
特に家族が遠方に住んでいる場合は、家族だけで頑張り続けないことが大切です。
親本人ができることは大切にしながら、難しい部分だけを周りが支える。
そんな形でも十分に親の暮らしを支えることができます。
「最近、親の家が汚れてきた」と感じたら、それは家族ができるサポートを見直すタイミングかもしれません。
無理のない方法を少しずつ考えてみましょう。
高齢の親の掃除や生活支援でお困りなら「愛知県くらしの相談窓口」へ
「高齢の親の家が汚れてきて心配」
「親が掃除をするのが大変そう」
「遠方に住んでいて、定期的に掃除に行けない」
「家事代行とハウスクリーニングのどちらを利用すればよいかわからない」
「掃除だけでなく、見守りや実家の片付けも相談したい」
このようなお悩みがある方は、愛知県くらしの相談窓口へご相談ください。
相談は無料です。
高齢者の生活支援をはじめ、家事代行・見守り、買い物などの生活サポート、実家の片付け・生前整理・遺品整理、不用品回収、水回りの修理、ハウスクリーニング、老人ホーム・高齢者施設紹介に関するご相談まで、暮らしのお困りごとをまとめてご相談いただけます。
「家事代行がよいのか、ハウスクリーニングがよいのかわからない」
「どこに相談したらよいのかわからない」
という段階でもご相談いただけます。
家族だけで無理をしすぎず、親本人の気持ちも大切にしながら、安心して暮らせる環境を整えていきましょう。
まずはお気軽にご相談ください。
